出会ってしまった廃屋
空陀朝市に出店させてもらうようになってから、なんだか気になる存在に出会いました。
それがここ。
築50年？60年？全体を枯れたツタが覆い、屋根にはコールタールが丸くなってこびりつき、なんだかよくわからないものがたくさん置いてあって、草はぼうぼうと生い茂る。
歩いてみると枯れ草と枯れたつたでふかふかの路地。そして、いろんなものが落ちててちょと危ない。
中にはいると壁は破れて木漏れ日が降り注ぎ。
うん。夜は確実にいられないよね。怖くて。
大家さんは朝市の大家さんでもあって、いつの間にか場所係になったぼくは、大家さんと毎週のように顔をあわすようになりました。
イロンナ話を聞かせてもらって、最初ここは潰して駐車場にするって言ってたんだよね。
でも、イロイロ考えてらっしゃって。何より青梅の商店街がだんだん寂れて行くのを愁いてらっしゃって、
「ここを使って若者がお店とかできないもんだろうか」
なんておっしゃるようになって。
ぼくはぼくで探していたのデス。ホントは来年くらいにひみつ工場Ⅱを作れないかなぁって。
そこは今のひみつ工場とはちょっと違うコンセプトでやろうってイメージもあって、そんな時に朝市に参加するようになって、この廃屋に出会って、大家さんと話をするようになるなんて。。。なんか運命的なものを感じない？感じるよね。感じたのさ。
だから聞いてみたんです。
「じゃあぼくに貸してもらえませんか（若者じゃないけど）？」
って。
それからまたイロンナ話をして、お互いの条件も出し合って、遂に借りることになりました！ここにひみつ工場Ⅱを作ります！宣言デス。
こんな場所にしたいんデス
大家さんとも話し合ってきたんだけど、ひみつ工場Ⅱを作ろうって思ったのはこんなイメージがあったからなのデス。
それは、この街で自営を始める人増やしたってこと。
リアカーで青梅の街を流していると、年々歩いている人が減っているのを肌で感じる。
商店街通りなのに道路の先まで人の姿をみないなんてこともあってさ。
青梅の人口は減ってないらしいけど、昼間の人口は特に青梅駅周辺は確実に減ってるって感じるんだよね。サラリーマンとして働きに出る人が増えているってことなのかな。町から一本路地に入って住宅街を歩くと、そこは余計に人の気配があんまりしないし。。。ぼくの歩いている時間はね。
でも、学校帰りの子ども達は走りまわってる。
なんか昭和のイメージだけど、そんな子ども達を見守ってる大人。怖いおじちゃんや飴玉くれるおばちゃんや。そんな人がいないの。街に。
昼間の街から大人が減れば個人商店はひっそりしちゃう。シャッターになってるところもちらほら。ある日工事が始まったと思ったら住宅地になっちゃったり、マンションが出来たり。それはそれでいいんだろうけど、そうやって商店街が分断されると、さらに奥にあるお店の方に歩く人はドンドン減っちゃうよね。
ぼく自身がさ、サラリーマンの時は青梅に住んでいたけれど、青梅の街ではお金をあんまり使わなかった。
朝出て帰ってくるのは夜中だから食事もしない。銀行の口座も向こう、休日も街のことを知らないから都内に遊びに行っちゃう。知ってる場所はレンタルビデオ屋さんとコンビニって感じ。
タブン、ただサラリーマン人口が増えて全体の人口は変わらなくても、それだけだと街は寂れて行くんだよね。
人が通らない個人商店は次の代がなかなかみつからなかったり、赤字になっちゃったりして店を閉めちゃう。商店が減れば街に落ちるお金も巡るお金も減るからなおさらみんな都会に働きに出るようになって、だからドンドン街は寂れて行く。
ぼくもそうだけど、新しく青梅で商売始めた人は何人もいるけれど、みんな商店街じゃなくて、青梅のあちこちに点在して孤軍奮闘してることが多くって。お店も大変だけど、そうするとお客さんも大変だよね。行きたいお店はあっても一日がかりで青梅の市内を東から西へ、南から北へ。
ホントは集まっている方が商店にとってもお客さんにとっても便利なんだろうなぁって。
なんか、そんなことを考えながら青梅の街を歩いていて、だからね。。。
最初の話に戻るけれどこの街に自営業を増やしたいのデス。
魅力的なお店が少し増えたら、そしてそんなお店がお互いに交流して、お店が集まって、ちょっと商店街チックになったら……そこに人が集まるようになって、街がちょっと元気になって。そんな小さな、でもプラスのスパイラルが出来あがって、地元でも働けるよっていう選択肢が増えて、働く大人がちょっと増えて、結果、子ども達を見守る大人が少し増える。そんな街作りがしたいのデス。
でも、自営業を始めるのはケッコウ大変なことで。
サラリーマンになるには投資もそんなにいらないものね。ぼくもサラリーマンだったからな。ネクタイや背広や靴や鞄や、そして面接に行くための交通費や。そのくらい。入社してしまえば、今はブラック企業とか言われてる怖い職場も増えているけれど、会社にいけば仕事はあって、同僚や上司に仕事を教えてもらって、悩みを相談できて、毎月基本的には決まった給料が入ってくる。
でも、自営業はそれに比べるとちょっとハードルが高いかな。。。
ぼくなんかは自宅の庭にひみつ工場作って、リアカーで引売してるだけだからそれほど初期投資も毎月のコストもかからないけれど、それでも厨房器具一式や建物やらは何万、何十万っていうレベルではなくって、いつも一人であれこれ考えて、失敗しては悩んで。天気が悪ければ売上も下がってため息ついて。そんなことを全部自分でやらなきゃいけない。もちろん、それが楽しんだけれど。とってもハードルが高いのは事実だものね。
だからね、その中間があったらどうだろうって思ったのデス。それがひみつ工場Ⅱなのデス。
試しにやってみるっていう自営業
「ひみつ工場Ⅱ」はただシフォンを販売するだけじゃなくって、カフェの設備も設置しようと思います。ちょっと広めの廃屋をリフォームするので、ケッコウなカフェスペースも設けることが出来そう。庭もあるんだよ。
でも、ぼくはシフォンケーキ屋なので、シフォンを作って「ひみつ工場Ⅱのひみつの売り場」で売ることと、チキチキ5（リアカー）で引売に出られればそれでいいのデス。だから、カフェもカフェスペースも「ちょっとお店やってみたいんだけど」っていうみんなが集まって、小さなお店の集合体にできないだろうか。小さな小さな商店街のような。
日替わりのカフェ、カフェスペースのあちこちでは雑貨屋さんができたり、ワークショップが開かれたり、ギャラリーにしてみたり、やりたい人のやりたいイメージで使えるようにしたいって思うのさ。
カフェやってみたいなって若者が石窯でピザ焼いていたり。
自分でアクセサリーとか作っちゃって、ちょっとみんなに見て欲しいってお母さんが週に一度雑貨屋さんを営んでいたり。
おじさん達が集まって、庭の木の上にツリーハウスを作ろう！ってワークショップはじめてたり。
夢のようだけど、そんな空間を作りたいのデス。
お客さんはさ、ちゃんちき堂のシフォンケーキをお買い求めいただいているお客さんをベースにして、お店をやりたいみんなが集って、それぞれがイロンナ縁で声をかけたらケッコウ集まらないかしら？
悩んだり行き詰ったら、集ってる同士で相談できたら孤独じゃないよね。
お店経営の仕方（ノウハウ）は、商工会議所の「創業塾」とタイアップしたら、経験＋理論的に学べたりとかさ（商工会からOK出たよ！）。
どうだろう。。。そんな空間「ひみつ工場Ⅱ」は。
自営業に向かいたい人向けなので、そんな空間だけどもちゃんと料金が発生した方がいいとは思ってるんです。「採算」の感覚を作って行くためにも必要なことだと思うから。
だから例えば。。。
カフェは1日、シフォン10ピース（3,000円相当）
カフェスペースは広さによって2ピース（600円相当）～。
なんて料金？設定はどうだろう。
どちらの条件もただ空間や設備を借りるためにお金を払うんじゃなくて、シフォンケーキと交換なので、そのシフォンを自分のお客さんやカフェのお客さんに販売すればお金も回収できると思って。自分で食べちゃってもいいしね。お客さん集めるために配ったってかまわない。どうだろか。。。？このスペースの中ではシフォンが通貨みたいに使われた楽しくないだろうか。
そのうちころんも始めるつもりなんだけどネ。ここから。
そして、自分のお客さんを集めて、自営業の経営を実地で学んで、そして自信がついたら独立！ってなって、青梅の街にお店が増えて、そして人なんか雇うようになっちゃって、それが広がっていったらステキだなぁって思うのデス。
それに、一日出店なんて形があちこちで出来るようになって、毎日は無理だけどこんなことできる。こんなもの作ってる。そんな人が小さな商いを通してイロンナ人とつながれる。そんなスペースであってもステキだなって思うのデス。
それでさ、りふぉーむするんだけどさ
秋くらいまでにリフォームしたいのデス。
でも、お金ないじゃない……借りたけれども…….銀行からもお金借りるけどさ……補助金も申請するけどさ……
だから自分でなんとかしよう！ちゃんちき堂は月曜日定休日だから、月曜日はりふぉーむdayにしよう！木、日はリアカー基本休むから、仕入とかイベントなければりふぉーむdayにしよう！
さらに～。まともに大工仕事なんかやったことのないぼく。
ひみつ工場作った時も、作ったのは奥さんで、ぼくは地面に絵を描いて遊んでたからね。
あ、後屋根にも描いてたよ。
だからマッキーさんに甘えてしまった。。。マッキーさんに教えてもらいながら、手伝ってもらいながら少しずつリフォームしようと思うのデス。
それで、昨日は廃屋前のブロック塀の破壊ミッションをやってきました！
マッキーさんにお手本見せてもらってる図。任せてサボってる訳ではありません。。。
ほら、ちゃんとやってるでしょ。大家さんも手伝ってくれました。。。すんません。。。
しっかり破壊されてなんだか戦場跡みたいになってしまった廃屋前。
いやいや、それでね。5月までにイロイロ撤去とか片付けとかするんだけど、5月から本格的にりふぉーむ始めるのデス。
でも、意外と楽しいかも。。。楽しんでやって行きたいと思いマス。
一緒にやらない？
例えばさ。。。カフェやりたいって思っててひみつ工場Ⅱ使ってみたいとか、雑貨屋さんやりたいとか、なんか小商い始めてみたいっていう人いらっしゃって、時間が合うようだったら手伝ってくれませんか？
日当とか全然払えないけれど、自分達で作ったところでお店できたら楽しくない？後さ、つくってるこのプロセス自体が物語になって、お店応援してくれる人増えるかも。。。
例えばさ。。。なんか没頭したいとか、むしゃくしゃしてるとかさあったらさ、ひたすらペンキぬったり（タブンたくさん塗るとこあると思う）、ひたすら金槌ふるったり（とんでもなくふるえると思う）とかできるけどどうですか？
例えばさ。。。家とかデッキとかDIYしちゃいたいって思ってる人、マッキーさんに実地で教えてもらえると思うよ。
なるべくfacebookとか使って今週はいつ、何やるよ～って投稿するので、もし手伝っていただける人がいらっしゃったらご連絡ください！人数に限りがあったり、駐車場がなかったりとかあるので事前にご連絡くださ～い。
ぼくにもどんな空間になるか、まったく想像つかないし、とりあえずひみつ工場Ⅱって言ってるけれどひみつ工場はひみつなので、違う名前にしなきゃでそれも決まってなかったり、なにもかもゼロスタートのりふぉーむぷろじぇくとですけれど、よかったらぜひ～。
