◆Cafeころんからはじまる物語
・2014年9月青梅市本町の裏通りにひっそりと佇んでいた廃屋。 この廃屋は数十名のボランティアさん、そして百名以上の方々の支援によって、5カ月間という時間をかけて「レンタルCafeスペース-ころん」として再生しました。
それから4年弱。 70組以上のみんながここで1日から体験できるカフェを営業しながら、それぞれの将来の夢を追求してきました。
その中から3組の方が起業して、毎月数百人がお客さんとして来店し、ここでカフェに挑戦する誰かを応援し続けてくれる。。。そんなゆるいコミュニティスペースになっていきました。
新しい出会いから新しい活動がいくつも生まれる。そんな場所に。
・2015年9月、このcafeころんの裏手にある二階建てのアパートのような建物の二階の一室が「おうめシネマ」というレンタルスペースとして再生されました。
同時にcafeころんの庭にはみんなで作り上げた「ツリーデッキ」と不思議な形状の「ツリーハウス」がおうめシネマの玄関として完成しました。 毎晩、日が暮れたころに青梅の街の一角を照らすような灯台のように灯がともる。。。ツリーハウス。
映画館のなくなってしまったこの街にいつかもう一度映画館が復活する第一歩にならないかって願って作りあげました。
同時に、青梅の山々から切り出された木々をそこここに使ったこの空間もまた、数十人のボランティアさんが毎週集まってきてDIYし続けて、そして百名以上の方々の支援をいただいて完成したスペースとなりました。
この2つの場所が共存するこの場所をぼくは「ぼくらのひみつ基地」って名付けたい。そして、そんな思いに共感してくださった2つの店舗さんとともに、今、3つ目の物語がはじまります。今から書き綴るのは、そのイメージの話なのデス。
◆少しずつ寂れていくこの街の中で、でも、この街でぼくは商いを続けたい
ぼくの本業は小さなシフォンケーキ屋「ちゃんちき堂」で商いをすること。で、ぼく自身の生業は毎日チキチキ5(リアカー)で気の向くままに街をてくてく歩き続けること。カウベルをからころと鳴らしながら。
そんなぼくが感じ続けている不安がずっとあります。
その不安が現実のものとなったのは一昨年の夏でした。猛暑の一日ではあったんだけど、ぼくはその日ついに商店街の端から端まで行商して誰にも出会わないっていう体験をしました。 それが去年は3回あったのデス。。。
ゆっくりと、でも確実にこの街を歩く人が少なくなって。。。だから街の商店からはお客さんが消えていき、シャッターが閉まり、街もまた寂れていく。 それは同時に行商っていうぼくの商いのスタイルの危機でもあって。隙間の中のまた隙間。ただ、てくてくと街の中をその日の気分で歩き続けるだけのぼくにとって、出会う人がいなくなってしまうことは、ぼくの商いを続けていくことができなくなるんじゃないかっていう不安が現実のものとなっていく日々でもあったのデス。
じゃあ、人のいるところに店を出せばいいじゃん。
答えは簡単なことなんだと思う。けれど、同時にそれは誰かが根拠もなしに決めたルールに乗っかれって言われているように感じることでもあります。みんなが自分のお店の周りに人がいなくなったら人のいるところに集まっていく。お店が集まるから人も集まっていく。だから家賃も高くなっていくけれど、そこに人がたくさんいるからお店がまたさらに集まっていく。
際限のないそんなサイクルの中に参加することで、ぼくらはただ、商いを大きくすることや、お金をたくさん稼いでもっといいところに出店することや、そんなわかりやすいけれど誰かの作った1つの価値観の両端の間で勝ち負けを決めながら商いすることはちゃんちき堂っていうお店の個性を奪われるような気持になることでした。
そんなことより、小さくても、やってるみんなが自分なりの「楽しい」を見つけられる場所。「ぼくの成功はこれ」って不思議なゴールを目指せるような場所。 今、寂れてしまったこの街の中には、そんなチャンスを見いだせる可能性があるんじゃないの? 空き店舗や空き家が増えた場所っていうことは、それだけ挑戦できる空間が増えているってことじゃないの? 人通りがなくなってしまったってことは、そんなことを楽しめる人をよべるってことじゃないの?
cafeころんやおうめシネマは、そんなことを想って、そして共感してくれたみんなで作り上げた場所だと思うのデス。
体力と時間がある人は毎週のりふぉーむの手伝いに来てくれて。 材や機器がある人がそれを提供してくれて。 そして、お金がある人が資金を提供してくれて。
そして、出来上がってきたこの空間に一カ所だけ空いている空間がまだあったのデス。 それがおうめシネマの一階!大家さんの倉庫になっている「2つの小部屋たち」。でした。
ぼくはここに、この街で小さな商売を始めたいっていう誰かのための場所を作りたいんだ!
って密やかに思っていたし、それを今年のエイプリルフールのネタにもしました。
◆ぼくらのひみつ基地を完成させたい!
そんなことを密やかに思いつつ、エイプリルフールの時に記事にしてみると、2人の方から連絡をいただきました。
1人目がまみさん。
今は、あきる野で鍼灸師をやっているまみさん。
お店の名前はカラコロ堂といいます。「堂」がつくなんてなんてステキなんだ!
青梅では鍼灸師さんというより、mami バンドのボーカルさんっていうイメージが強いのかもしれない。
なんだかいつもニコニコしていて、不思議な雰囲気をまとっている人。
元々はライターさんだったの?その仕事の中で出会った東洋医学の面白さにはまり、今鍼灸師さんとして「カラコロ堂」をやっているのデス。
そのまみさんが青梅に移転を考えている時に、この場所を知って、ここでお店を開きたい!って言っていただいたのデス。
2人目は柳川さん。
ぼくとは「地域通貨de循環生ごみたい肥プロジェクト」構想をずっと練り続け、呑み続けてきた東京では唯一?のJAS認定を持っている有機農家さん。有機農業という形を持続型の農業、そして商いとして成立させて、その先に循環型社会の一翼を担うべく活動されている柳川さん。
でも、青梅市内ではなかなかその野菜をぼくらに届けることができなくて、その場所としてここを1年かけて自分の野菜から作られる何かを売れる場所にしたいと言っていただきました。
この2人が名乗りを上げてくれたことでぼくの中の「ぼくらのひみつ基地」構想は一気に動き出し。。。だから相談してみました。大家さんに。うちの大家さんはとても風変りな方で。。。 cafeころんは格安の家賃で借りることができたからこそ、毎日の日替わりcafeが都内の1/10以下の破格の価格で提供することができています。だからこそ、起業支援の場として、そしてイロンナ場所からイロンナ人が集うゆるいコミュニティスペースとして成立するようになりました。
おうめシネマに至っては家賃「0」円。 誰かがレンタルした時だけ、レンタル料が家賃になる「変動家賃制」をOKしてもらっていて。 街のためになること。若い人を応援できること。そんなことにはいつでも笑顔で協力してくれる大家さん。
だから、今回も相談してみたんです。。。。どうか、格安で一階の「2つの小部屋たち」をこの2人に貸してもらえませんか?って。そしたら、たぶんぼくよりも厳しく、そして真剣にお二人に向き合ってくれたんじゃないだろうか。2人の構想や覚悟を何度も聞き、そして2人に貸していただけることになりました!なんて素敵で風変りなんだ!
7月20日(金)から毎週金曜日を使って、ここのDIYが始まりました。
今回も少ない予算の中でイロイロと無理な相談をさせていただいて、指導していただくのはマッキーさん。
マッキーさんに指導してもらいながら、そして手伝っていただけるっていう変わった方々とまみさんと柳川さんとでここを2人のお店としてりふぉーむしていきたいと思います!
ぼくらは大きなお店ではないから、この街の大きな流れの中では小さな小さなかぼそい商売たちだけれど、そんなぼくらが肩寄せ合って、集まって、あ~だこ~だと助け合いながら、お客さんもシェアしながら毎日の商いができる場所ができあがったら。。。 そうしたら、今よりも少しだけやっていけると思うのデス? cafeころんに来てくれるお客さんをベースにして、入ってくれたお二人のお店みんなでお客さんをシェアしていけたら。 そうしたら、逆に毎日日替わりで小さな飲食店をやっているcafeころんのみんなにもとてもいい影響がありそうな気がするのデス。
看板も作りたいなぁ。。。
「ぼくらのひみつ基地」っていうやつ!
もちろん、お二人のお店があることがわかって。
cafeころんの営業日がわかったり。
おうめシネマで上映会がある時はそのスケジュールもわかるような。。。
※DIYに参加していただくみなさまへ。
例えば軍手、そして釘が刺さらないような厚手の靴。埃っぽい時もあるからマスク。そんな自衛のものは各自でご用意ください。また、工事をするので危険なもの、ことがあります。参加は自己責任でお願いします!
◆支援のお願い。
お二人が作っていくお店の空間だから、もちろん、お二人が工事資金を出しています。
でも、ぼくは、ここは半分がコミュニティスペースだと思うのデス。
そして、街を作っていく拠点の1つだと思っているのデス。
多くの人がDIYのボランティアで参加してくれたり、日々使ってくれたり、資金を出してくれたり、イロンナ形でかかわってくれてきたからこそ、ここが今、「ぼくらのひみつ基地」っていう形になろうとしていると思うのデス。
ですので、お願いデス。
もし、資金を出すという形で協力していただける方がいらっしゃったら、こんな窓口を作ります。
ご検討くださ~い。
①cafeころんに「ぼくらのひみつ基地建設資金募金箱」を設置します。ちゃんちき堂がイベント出店の際には、そっちにもっていくこともあります。こちらに「チャリン」でも「パサ」でも入れていただけたらうれしいデス!
②チキチキ5をみかけたら、託していただければ上記募金箱に入れさせていただきます!
③柳川さんの会社、東京有機農家の口座は以下になります。こちらに募金をお願いします。募金していただく際には振り込み名の前に「募金」or「bokin」と入力してください。こちらも、まとめて改装資金として募金箱に入れさせていただきます!
◆募金振込口座
西武信用金庫
千ヶ瀬支店
口座名:株式会社東京有機農家
カ)トウキョウユウキノウカ
科目:普通
口座番号:1192586
募金は8月5日(日)からスタートします!
そして、9月30日まで受け付けています。
よろしくお願いしま~す。